毎日何を作るかを考えるのは、結構負担に感じている方が多いのではないでしょうか。同じような料理が続いて罪悪感があるのに、家族に「また?」なんて言われると、自分でやってくれと言いたくなりますよね。かといって、家族のリクエストに応え続けるとお金もかかるので毎回はできません。数日分の献立を作れればいいのですが、それも難しい場合はどうしたらよいのでしょうか。

そんなときに役に立つ、献立に困ったときの3つの逃げ道をお伝えします。

定番料理の具材を変える

献立に行き詰った状態で、ネットで調べた全く手を出したことのないレシピを選ぶのは危険です。料理のモチベーションがいまいちのときに着地点の分からない料理をすると、だいたい失敗してしまいます。せっかくレシピを見ながらいつもより手間を感じて作ったのに、結果家族に不評だったりすると目も当てられません。ここは、安全に定番料理で行きましょう。

しかし、「またこれ?」という声が聞こえてきそうレシピで今夜の夕飯に立ち向かうのは、なかなか勇気が必要です。そこで具材を変えるという簡単な手段で、定番料理を別の料理に見せてしまいましょう。

カレーはよく具材を変えやすい料理です。どんなお肉でも大丈夫な上、ひき肉で水を少なくすればキーマカレー、鯖缶を使えばサバカレーになります。揚げた野菜をのせたり、温泉卵をのせたり、トッピングも無限です。またと言われそうなときはお惣菜のとんかつを乗せてしまいましょう。金欠の時はチキンカツでも大丈夫です。

ほかにも、よくある料理のお肉の種類を変えるだけでも別の料理のようになります。から揚げの要領で、豚のバラ肉に下味をつけて丸めて粉をまぶしてあげればおいしいブタカラの完成です。青椒肉絲も鶏肉を細く切って作ればヘルシーな料理になります。いつもの煮物の具材に、鷹の爪を足して塩とオリーブオイルで煮込めば立派なアヒージョにもなります。
このように、思いつく料理をちょっと変えるだけでなんとかなるものです。

同じ料理でも盛り付けを変える

二日おきに出すような料理があったとします。簡単で美味しいし、栄養もある。でも、家族が飽きてきているときに使えるのが、お皿を変えることです。

その料理が生姜焼きだとしましょう。生姜焼きをいつもひとりひとりプレートに分けて、野菜と一緒に盛り付けて出している場合、次出すときは深めの大皿料理として出しましょう。付け合わせの野菜も種類ごとに分けてお皿にのせます。ほかに、冷蔵庫にあるよう切って出すだけのかまぼこやゆでたまごなどがあれば、テーブルいっぱいの立派なブッフェの完成です。

「また?」と言われそうになっても、ブッフェだといえば大丈夫です。家族で食べる食事は楽しくテーブルを囲むことが基本ですので、食育にもなります。

この大皿か小分けかは、どの料理にも使えます。麺類もシェアにするか一人前にするかで雰囲気がだいぶ変わるのですおすすめです。小料理屋のようにするか、京料理のように大皿から取り分けるかなどシュチュエーションを変えることで、いつもの料理を新鮮に食べることができます。

少し多く作って翌日の副菜にする

副菜づくりも面倒な作業です。2,3品あるとうれしい副菜ですが、そのうちの1品を昨日の主菜にしてしまいましょう。昨日の主菜が、今日も主菜だと「また?」と言われてしまいます。でも、副菜であれば意外と大丈夫です。なので、翌日も食べるつもりであらかじめ多く作ってしまいます。

昨日の残りを副菜として出す際には、主菜でするにはちょっと怖い味変メニューにチャレンジすることができます。具体的には昨日の残ったハンバーグを一口大にして野菜あんかけをかける、回鍋肉に温玉やとろけるチーズを添える、オムライスのチキンライスを丸く握ってパン粉で揚げるなどです。主菜に安定感があれば、副菜は多少冒険しても許されます。
もちろん、昨日の残りをそのまま出すのでも大丈夫です。その際もお皿は副菜らしいものを使い、量も控えめにすると「また?」と言われずに済みます。それに、一日置いた方が味が落ち着いておいしい場合もあるのです。

毎日の食事を楽しんで

今夜の献立を決める、そのストレスは夕飯を任されている人にしかわからないものです。でも、本来家族で囲む夕飯には、最近の小学校給食のように毎回しっかりとしたコンセプトはいりません。繰り返し同じような料理が出てきてもいいのです。肝心なのはレパートリーの多さよりも、明るく楽しい食卓であることではないでしょうか。凝った料理は必要ありません。いつもの料理で楽しく時間を過ごせればよいのです。その家族の食卓に並ぶ料理を考える人が、毎回困った顔をしているのでは本末転倒になってしまいます。

毎回の献立に困りそうなときは、今回ご紹介した3つの逃げ道を上手に利用してください。そして、いつもの料理で堂々と食卓を彩ってくださいね、