誰にでもなる可能性があるマスク依存性の原因と克服の方法

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マスクと言えばインフルエンザの予防や花粉症の季節につけるという認識がありますが、最近は1年中マスクを手放せないという「マスク依存症」の人が増えています。

お洒落のためにかける度が入っていないメガネを「伊達メガネ」と言いますが、衛生的や健康的な理由もなく毎日使うマスクも「伊達マスク」として利用者が急増しているようです。

ではマスク依存症になる理由や心理などは一体どんなことなのでしょうか?

マスク依存症になりやすい人とは?

自分の顔にコンプレックスがある

女性は普段メイクをするのが当たり前になっていると、たまにスッピンで出掛ける時に顔を隠すためにマスクを使ったのがきっかけでマスク依存症になるという人もいます。それがエスカレートしてマスクで顔を隠さないと人前に出ることができなくなるほど自分の顔が気になるというなら、それは「醜形恐怖症」という強迫性障害かもしれません。

精神疾患の1種である「醜形恐怖症」は、他人から見ればなんてことない些細な欠点に過剰なまでのコンプレックスを持ってしまい、隠そうとするためにマスクに依存して、さらには人と会うこと自体避けるようになり、仕事にも行けなくなる場合もあります。

他人とのコミュニケーションが苦手な人

最近はSNSで文字だけのコミュニケーションが主流となっているので、お互いの表情を見ながら感情を読み取る必要もなく、表情から相手の心情を察知するのが苦手な人が増えています。

面と向かってのコミュニケーションになれていないまま社会に出て人間関係にストレスを感じる人が多く、ついついマスクで自分の表情を隠して、相手が自分の表情を読めなくなることで安心することができるんですね。

コミュニケーションを取るのは苦手だけれど、引きこもるという手段はとりたくないという人がマスク依存症になりやすいと言えます。

マスク依存症の原因として考えられること

表情を見られたくないから

顔自体にコンプレックスがある場合ももちろんですが、ついつい笑顔が引きつってしまうのを見られたくなかったり、慢性の鼻炎で口が開いてしまうのを隠したかったりと、マスクがあることによって人とのコミュニケーションに自信が持てるようになることから、マスク無しでは生活できなくなる人もいます。

例えば突然人前で何かを発表しなければいけなくなった時に、極度の緊張から何もできず恥ずかしい思いをしたことがトラウマになっていたり、自分が不安になっているのを悟られることを恥ずかしいと感じているので、マスクによって自分の心理を隠して安心感を得ることができるのでしょう。

口臭が気になるから

マスクで口臭を抑えないと、安心して人と話ができないという人もいます。

この場合も誰かから口臭のことを指摘されて傷ついた経験がトラウマとなっていたり、他人の口臭が気になるあまり過度に自分の口臭を気にし過ぎていたりする場合があるでしょう。

他人とのコミュニケーションが面倒くさい

コンプレックスや口臭の場合は他人とコミュニケーションを取る事が前提の原因ですが、中には他人と話すことさえ避けたいという気持ちからマスク依存症になる人もいます。たまにはそんな気持ちになることが誰にでもありますが、やはり毎日ということになれば心配な症状と言えますよね。

「自分と話をしていてもきっとつまらないに違いない」という被害妄想から始まり、しまいには人と話すこと自体が恥ずかしいという気持ちになり、コミュニケーションを避けるようになります。

他人とコミュニケーションを取る場合は、時として自信のない部分が相手に伝わってしまうというリスクを補うので、そんな自分をマスクで防御しているのでしょう。

癖になってしまった

冬場や花粉症の季節になるとマスクが習慣になりますが、それが定着してしまったために、無意識のうちにマスクをしているという人も意外に多いようです。食事を食べる時までマスクの存在に気が付かないこともありますが、この場合はマスクをしないように気を付けるだけで克服できる依存症と言えるでしょう。

マスク依存症のデメリット

マスクをしていることで会話をしている相手にとっては表情がわかりにくく、そのうち人間関係が疎遠になってしまうので、孤立してしまう可能性もあります。

またマスク自体にもデメリットがありますよね。消耗品であるためにお金がかかりますし、エコという観点からも地球に優しいとは言えません。またマスクと肌がこすれてニキビなどの肌トラブルが起こったり、初対面の相手にとっては顔の半分が見えないので、とっつきにくいイメージを与えたり、声がこもって聞き取れない場合もあります。他にもメガネがくもりやすかったり、知り合いに会っても気付かれなかったりと、あらためて自分でマスクのデメリットを考えてみましょう。

マスク依存症を改善するには?

少しずつマスクをする時間を減らす

マスク依存症になってしまった場合は、いきなりマスクをしないとなると難しいので、徐々にマスクをつけている時間を減らしていくのがオススメです。始めは一人で過ごすときから始めて、人の少ない場所でという感じにして、マスクのない状態に慣れるところから始めましょう。

ふと「マスク無しでも意外と大丈夫かも」と思える瞬間が徐々に増えていけば、依存症から脱出できますよ。

自分自身を認める努力をする

コンプレックスや表情を隠したい、つまり自分の弱点を人に知られたくないという心理からマスク依存症になります。これを改善するには自分自身が自分を認めて肯定することが必要になります。

と言っても難しく考える必要はありません。例えばメイクやネイルをして自分をキレイに見せることで外見に自信を持てるようにしたり、資格や趣味を極めて目標を達成することで内面から自信をつけたりと、自分にちょっとした変化を与えるのもオススメですよ。

周りに協力してもらう

どんな依存症にも言えることですが、マスク依存症も一人で克服するのは難しいと言えます。

マスク依存症になってしまうのは、自分に自信がなかったり対人恐怖などの問題を抱えていたりする場合が多いので、精神的な問題を解決することが改善につながります。もし周りにマスク依存症の人がいたら、いきなり「マスクはやめなさい」と否定するのではなく、「マスクしない方が素敵よ」などとさりげなく声をかけてあげましょうね。

どうしてもマスクがないと不安で外に出かけることができないというなら、心療内科などを受診して適切な薬を処方してもらうなど、医者の力を借りた方が良い場合もあるので、自分1人で抱え込むのはやめて早めに受診するのがオススメです。

マスク依存症度チェック!

以下の項目の中で3つ以上当てはまるモノがあれば、マスク依存症の傾向があると考えられます。

☆風邪・花粉症という理由がないのにマスクをすることがある
☆入浴中以外ずっとマスクをしている
☆外に出る時はマスクをすると安心できる
☆人と話をする時はマスクをしていると安心する
☆人と話すのが煩わしいからマスクをする時がある
☆口臭を隠すためにマスクをする
☆冬以外でもマスクをよくする
☆写メを撮る時はマスクをしていないと恥ずかしい
マスク依存症の兆候がある場合は早めの対処を!

少しでもマスク依存症の兆候が見られるなら、依存症になる前に対処するのが効果的となります。

今回ご紹介したマスク依存症の原因や対処法を参考にしていただいて、これからより良い人間関係を築いていけるように改善していきましょう。

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